■ 『ラスト・ファイヴ・イヤーズ』稽古場日誌

 

■ Vol.5

また新たなスタジオでのお稽古がはじまりました。
今日からは別のお稽古場でリハーサルを重ねていたバンドメンバーも合流。

プロローグでピアノの音が静かに響き渡り、そこにギター・ベース・バイオリンの音が重なり、舞台により一層の重厚さが加わりました。
山本さんも井手さんもバンドの音を確かめるように丁寧に1曲1曲を通していきますが、生音の迫力とお二人の歌が合わさった瞬間は・・圧巻です。

「あれ・・・なんか本番の2日前くらいの緊張感が漂ってませんか?」 とピアノコンダクターの前嶋さんが苦笑するほどに現場には背筋が伸びるような緊張感がでてきました。

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本番まであと2週間弱。 まだまだ毎日暑いですが、キャスト・バンド・スタッフ勢ぞろいで本番まで走っていきます♪


■制作スタッフより

 

稽古場日誌番外編『プロデューサーの独り言』

2004年衝撃が走った。カナダ・バンクーバーのファイヤーホールでみたミュージカルのせいだ。ミュージカルと言うより新しいタイプの音楽を基にしたエンターティメント。仕掛けたのは「パレード」で29歳の若さでトニー賞を得たジェイソン・ロバート・ブラウン。

ファイヤーホールは元消防署。中は深紅の色合いでシンプルな劇場。
セットもシンプル。バンドの編成もリズム帯無い、ピアノとギターとベースとチェロの意外な組み合わせ。そこで見たのはしかし強烈な作品であった。

キャサリンのSTILL HURTIGはM1から別れた後の曲。なんで別れたのか?キャサリンの激しい感情を変化に富む見事な旋律で観る者の心をいきなり掴んだ。不覚にも涙した。

続くジェイミーのSHIKSA GODDESSは恋を手にした有頂天の男の嬉しさを爆発寸前のロックではじける最高ののり!からだが動く。

一曲目と二曲目の曲調がこれほど違っていても何故か作風の色合いがいい色に染まる。構成がうまい。

衝撃は2005年の日本。そして2007年のこの暑い夏のL5Yの稽古場にも続く。

これほど難易度の高い曲を2度目のジェイミーこと山本耕史は完全に自分のものにした。精度が上がる。一言でうまい。バンクーバー、ロンドンで見たジェイミーより生き生きとしてカッコいい。
また、今回ミュージカル初挑戦のキャサリンの井手麻理子はオーデションで英訳で歌い我々を魅了。ハスキーな歌声、高音域の美しさは期待大!楽しみである。

再びファイヤーホール。
ジェイミーの歌う「THE SCHMUEL SONG」は叙事詩を思わせ壮大な作品。ユダヤ人シュムールと古い時計が時間を逆転させ41年前の夢のドレスの物語を語る。格調高くドラマ構成がいい。観るもの、聞くものを夢の世界へいざなう。

同じく3年時を走らせ2005年の日本。東京初演の「シュムール」はバンクーバーに勝った。鈴木勝秀の演出、原田保の照明がオーラーを感じさせる舞台を創り出した。そして魂を入れた山本のシュムールは寛容な豊かな世界を描いた。2007年も大きな見せ所には違いない。

ジェイソン・ロバート・ブラウンは本当に音楽の全てを知り尽くした男だ。稽古場で何度も曲を聴くうちに曲調のバリエーションの広さに驚くばかり。
「シュムール」に続くキャサリンの「A SUMMER IN OHIO」はミュージカルの楽しさ全てを取り入れた作品。スティーブ・ソンドハイムの「ジプシー」のエセル・マーマンが歌い上げるように切れがいい。「シュムール」と対極の歌である。キャサリンの大きなナンバーだ。井手の切れのいい歌い方にピッタリの曲。前半の見せ場である。稽古もつい力が入る。

そして唯一のデュエット。「THE NEXT TEN MINUTES」愛する二人が永遠の愛を誓う。

後半を語りだすと止まらない。なんとも切ない終わり方だからだ。鮮やかにエンディングまで仕掛けられた。
ファイヤーホールを出たときは上気して興奮していた。この作品が東京でできる。

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最高気温を更新した日はじめて全曲が並んだ。稽古も半ば。これからバンドが入り一気に仕上がっていく。山本、井手の暑い夏は熱波として2004年の衝撃を超える。
私は体感する「THE LAST FIVE YERS」を。  


■プロデューサーより

 

■ Vol.4

立ち稽古に入ってから、しばらくお世話になっていた稽古場を移動します。
そして今度はミュージシャンの皆さんと合流です!
今日はバンドリハがありました。やっぱり生音はすごいです! 音楽を聴くだけで感動します!しかも、演奏の難しい曲がどんどん一つの音になっていく感じは、言葉に言い表すのは難しいです。語彙力が無くて申し訳ありません。この音の中で歌うのは気持ちいいんだろうなぁ…とついつい山本さんと井手さんの顔を想像してしまう制作です。
ミュージシャンが入ってからの稽古も、きっと日々進化していくに違いありません! 


■制作スタッフより

 

■ Vol.3

稽古に入ると必ずあるのが、衣裳あわせです。今回の衣裳プランナーは関けいこさん。
今回のチラシでも素敵なお洋服をご用意いただいたスタイリストさんです!5年間の月日が流れるこの作品。普通の生活でも人って結構変わりますよね?その大事な5年間を衣裳でも素敵に表現して頂いています!
いくつかの衣裳を準備いただき、合わせていく山本さん。…どれを合わせてもかっこいいです。
井手さんは、すごく似合う色の衣裳になりました。
「二人とも素敵だなぁ」と部屋の片隅でつぶやいてしまう制作です。

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皆様、お楽しみに!

 

■制作スタッフより

 

■ Vol.2

すっかり更新が進まなくてすみません。大変お待たせいたしました。
ラスト・ファイヴ・イヤーズの稽古も、すでに歌稽古を終了し、着々と進んでおります。

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5年間のストーリーが逆行するキャサリンを演じる井手さんは今回が初舞台!
いままでは歌だけでの表現をしていたので、振付けがあったりお芝居があったりと、覚えることもたくさんあって大変なはずです。・・・でも、立ち稽古に入った時から台本も譜面も持たずにやっています!すごいです。
この暑さの続く毎日、やることがたくさんあって体力的にもきついはずなのに毎日素敵な笑顔を見せてくれています。
どんなキャサリンになっていくか、これからがとっても楽しみです!

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一方、ジェイミー演じる山本さんはどんどん新しいことを考えて稽古場で見せてくれます。見ているこちらもついつい笑顔になってしまったり、ついつい、うるっときてしまったり…と、こちらも今度はどんなジェイミーになっていくのか楽しみです!

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でも本当に毎日暑いですねぇ。
みんな元気に初日まで頑張りましょう!

 

■制作スタッフより

 

■ Vol.1

都内、某スタジオにて。
いよいよ2007年のラストファイヴイヤーズの歌稽古がはじまりました!

初日は、井手麻理子さんのボイストレーニング。
――となるはずでしたが、井手さんはすでに譜読みの予習をされていたとのことで、早速一曲目のキャシーのソロからスタート!

初演を観た方はきっと懐かしい気持ちになるピアノのイントロがスタジオに流れ。

ジェイミーとの5年間の恋愛の終末からはじまる、切ないキャシーの気持ちをのせて歌う井手さんの美しいハスキーボイス。

ゾクッとするような大人の魅力を秘めた歌声でした!

一曲を通しで歌ったあと、本公演の音楽監督:深沢桂子さんと、歌唱指導:小川美也子さんから細かく音程や、テンポの指導が入ります。

TheLast5Yearsは本当に難関曲ばかりで、井手さんの表情も真剣そのものです。

初日はキャシーのソロ2曲を通し、お稽古終了。

井手さんは、なかなか手ごわい譜面を見つめながら、「わ〜大変だぁ」と。
それでも帰り間際には「がんばって復習してきます!!」と気合の入ったお言葉を残していかれました。

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さて、いよいよはじまりましたラストファイヴイヤーズの歌稽古。
初日から井手さんの歌声に完全に魅了されました!
低音、高音と転調が多い中、低音のクールでカッコいい歌声と高音のセクシーな歌声を持ち合わせた井手さんのキャシーに是非ともご期待ください!

今後もまた、お稽古の様子をレポートさせていただきます♪
お楽しみに!

 

■制作スタッフより

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